<ご案内>
第41回GSDMプラットフォームセミナー
「HIVから公衆衛生を考える 若い世代と専門家との対話に基づく提言」
4月12日(日) 14:00~17:00
(東京大学本郷キャンパス 伊藤国際学術研究センター地下2階)

2015/03/26
日   時 : 2015年4月12日(日) 14:00~17:00
場   所 : 東京大学本郷キャンパス 伊藤国際学術研究センター
地下2階MAP
参加費 : 無料(参加は、高校生、大学生、大学院生に限ります。)
事前登録 : 大学生・大学院生はこちらから
高校生はこちらから
言   語 : 日英同時通訳付
主   催 東京大学大学院博士課程教育リーディングプログラム(「社会構想マネジメントを先導するグローバルリーダー養成プログラム」略称GSDM: Global Leader Program for Social Design and Management)
協  力 : 高校生未来会議; 厚生労働省; 文部科学省; 外務省、日本財団、日本国際交流センター、MTV Staying Alive Foundation

ご留意点:
※当日は、本会の性質上、受付前に持ち物検査を実施予定です。
※ご本人確認のために、身分証(学生証、保険証、パスポート、免許証)の携帯を
 お願い致します。




プログラム

13:30〜 受付開始
【第1セッション】
14:00~14:05 開会の挨拶と講演者の紹介
―城山英明教授(公共政策大学院・院長)
14:05~14:10 来賓のご挨拶
―キャロライン・ケネディ氏(アメリカ合衆国駐日大使)(予定)
14:10~14:15 冒頭挨拶
―安倍昭恵氏(UNAIDSランセットエイズ委員会委員)
14:15~14:25 基調講演1
―ピーター・ピオット氏(ロンドン大学衛生・熱帯医学大学院(英国)学長兼教授/公益社団法人グローバルヘルス技術振興基金(GHIT Fund)・理事)
14:25~14:35 基調講演2
―クリスティーナ・ジェイド・ペニャ氏(エリザベス・グレイサー小児エイズ財団大使)
14:35~15:05 パネルディスカッション
パネリスト:安倍昭恵氏
ピーター・ピオット氏
クリスティーナ・ジェイド・ペニャ氏
岩本愛吉氏(国立研究開発法人日本医療研究開発機構・科学技術顧問)
村上友紀氏(OECDヘルスエコノミスト・政策アナリスト)
―モデレーター:佐藤智晶(公共政策大学院・特任准教授)
15:05~15:15 休憩
【第2セッション】
15:15~16:05 グループディスカッション
―進行:斎木陽平(AO義塾塾長・慶應義塾大学院在学中)
【第3セッション】
16:05~16:55 パネルとの対話
16:55~17:00 閉会のご挨拶
―丸山則夫氏(外務省アフリカ部長[大使])

 エイズは鏡となって私たちの社会を映し出してきました。「死に至る病」として私たちに大きな衝撃を与えてから30年の間、感染者や患者のグループの人々が声を上げ、政治指導者や医療関係者を巻き込んだ国際的対策が推進されました。多剤療法も開発され、今日では長期療養の疾病へと変容しました。しかし、今なお重大な健康課題であることに変わりありません。2012年9月に公表された国連合同エイズ計画(UNAIDS)の『UNAIDSレポート「2013 Report on the Global AIDS epidemic」』によれば、2012年末現在、世界のHIV陽性者数は3530万人、新規HIV感染者数は年間230万、エイズによる死亡者数は年間160万人と報告しています。日本国内でもHIV感染者が2万人を突破し、2013年の確報では、HIV感染者とエイズ患者を合わせた新規報告数は1,590 件で過去最多となりました。新規HIV感染者数は過去2位となり、その感染は20代から30代の若者に集中しています。また、日本は世界的にも群をぬいて、エイズ発症後にHIV感染が見つかる割合が高く、検査・早期発見への取組の遅れが指摘されています。さらに、エイズの負荷は社会的弱者や若者に集中し、社会のエイズへの無関心が支援を必要とする人々への妨げにもなっている状況もあります。
 こうした中、世界では、各地域の陽性者コミュニティに加え、各国政府やWHO、UNAIDS、世界基金などの国際機関が、HIV/エイズの蔓延の防止に取り組んでいます。特にUNAIDSでは向こう数十年の間に、グローバルな枠組みの中で新規HIVの感染ゼロ、差別ゼロ、エイズ関連の死亡ゼロを目指すための戦略に注目が集まっています。2013年にはUNAIDS・ランセット委員会(The UNAIDS and Lancet Commission: Defeating AIDS — Advancing global health)が設立され、エイズにおける官民連携の推進や、エイズ治療薬の予防としての役割など、様々なエイズ対策の経験を、国際保健全体の取り組みにどう生かすかという議論がされました。
 このように、HIV/エイズは疾病対策の問題にとどまらず、より広く公衆衛生や国際保健の問題として捉えなおされはじめており、我が国においても議論を深める必要があります。たとえば、援助から健康投資へというマインドセットの変更、大陸や地域を超えた協力、慢性疾患対策の強化、より若い世代への啓蒙など、新しい論点も提起されています。
このたび、東京大学公共政策大学院/東京大学大学院博士課程教育リーディングプログラム(「社会構想マネジメントを先導するグローバルリーダー養成プログラム」略称GSDM: Global Leader Program for Social Design and Management)では、前UNAIDS事務局長のPeter Piot教授、エリザベス・グレイサー小児エイズ財団親善大使のChristina Jade Peña氏、及びこれら有識者とUNAIDSランセット委員会を通じて交流を得た、同委員会委員の安倍昭恵氏を招いて、将来のグローバルリーダーとなりうる大学生・大学院生に高校生を加えた新しい形のラウンドテーブルを開催することにしました。

グループディスカッションでの議題(案)
 ◉ HIV感染者・エイズ患者への差別のない多様性のある社会の実現
 ◉ エイズ検査や予防の効果的な啓発
 ◉ エイズ対策における若者の参加を促すためどうするか
 ◉ 日本のエイズ対策の経験を世界でどう活かすか