<ご報告>
第38回GSDMプラットフォームセミナー
“WOMEN, WATER, AND WORK: LABOR MARKET EFFECTS OF THE ‘BAREFOOT MECHANICS’ PROGRAM IN GUJARAT, INDIA”
12月11日(木) 18:30~20:00 (東京大学第2本部棟6階会議室)

2015/01/05
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第38回GSDMプラットフォームセミナーではナムラタ・チンダカール博士の研究報告「女性、水、労働:インド、グジャラート州における“Barefoot Mechanics”プログラムが労働市場に与える効果」をもとに活発に議論

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清浄な飲料水へのアクセスと女性の就労機会拡大は、どちらも開発途上国(特に南アジア)が抱える大きな課題です。そして、このふたつはしばしば密接に関連づけられています。飲料水確保に多大な時間を費やさざるをえない女性は、就労が難しくなります。

ナムラタ助教授は、インドのグジャラート州の自営女性協会(Self Employed Women’s Association ; SEWA)が実践している“barefoot mechanics”プログラムを取り上げた研究の成果を報告しました。このプログラムは、村落の女性たちに手押し井戸ポンプの修繕方法を習得させるものです。SEWAは、このプログラムを通じて、手押しポンプ修繕の迅速化により飲料水確保の負担を減らしつつ女性に農業以外の生計機会を与えるという二つの目的の達成を企図しています。

研究は先ず“barefoot mechanics”プログラムのもとで手押し井戸ポンプの修繕方法を習得した女性が家庭内で交渉力を高めることを示し、次に、飲料水確保の負担軽減と女性の就労機会拡大との関係を検証しています。

セミナーでは、“barefoot mechanics”プログラムにより技能を身につけた女性が家庭内で交渉力を強めること、飲料水確保の負担軽減が女性の就労機会を拡大することが明らかにされました。この研究と同じ手法を日本に応用すると何が言えるでしょうか。保育・育児サービスの拡充と女性の就労機会拡大は、日本が抱える未解決の大きな課題です。ナムラタ助教授との対話は、こうしたテーマへの気づきと研究への動機づけとなりました。

セミナー参加者は、ナムラタ・チンダカール助教授(シンガポール国立大学リー・クァンユー公共政策大学院助教授)の研究から、科学的手法による研究が社会構想マネジメントに役立つことを改めて認識しました。